ガラスの各種類の説明

窓ガラスに用いられているガラスの種類を、それぞれ紹介しています。一般的によく使われているものから、耐久性の高いもの、耐熱性の高いものまで、用途によって種類は様々です。

フロートガラス
簡単に言えば普通のガラスです。 透明ガラスと呼ぶ方もいらっしゃいます。
透明ガラスといっても、一枚だけ見れば透明に見えますが、重ねたり、厚みのあるものを見ると緑色に見えます。
切断などの加工もしやすく、色々な形状の窓ガラスやガラステーブルなどの家具にも利用されています。ガラスに厚みがあれば耐久性はそれほど弱くはありませんが、外圧に対して非常に強いというわけではありません。ですから、風の影響を受けやすい、ビルの窓ガラスなどには向いておらず、また防犯性能や防火性能にも乏しいガラスです。

強化ガラス
強化ガラスは、フロートガラスに熱処理を加えて、急激に冷却したガラスです。
普通のガラスに比べて、約3.5倍~4倍の耐風圧強度を持つガラスです。
普通ガラスは、鋭く刃物のように割れるのに対し、強化ガラスは粉々に砕け散ります。なので強化ガラスなら、割れた破片で手を切ったりするなど怪我はしません。強化ガラスの別名が、安全ガラスと呼ばれるのもその為です。
ガラステーブルやガラステーブルトップなどは、割れたときの安全性のためこの強化ガラスになっているものが多いです。割れる危険性のある場所には強化ガラスをお勧めします。

合わせガラス
合わせガラスは、2枚以上のフロートガラスを強靭で柔軟な樹脂の膜(中間膜)で接着してつくられます。
この中間膜の効果で、割れても破片が飛び散ることがほとんどないため、一般ガラスと比べて非常に安全性の高いガラスです。
安全性だけでなく、デザインも選ぶことができます。中間膜に装飾をすることで、色や柄を選ぶことが出来ます。
また、防犯ガラス、防音ガラスなどにも合わせガラスが使われることがあります。

断熱ガラス
スペーサーと呼ばれる金属部材で、2枚のガラスの間に中空層を持たせたガラスです。
2枚のガラスの間に薄く空気層を挟み込むことによって断熱性能を向上させてあります。
スペーサーを用いて保たれた空間には、乾燥空気を封入してあります。
冷暖房効果の低下や、結露の発生など、熱の移動によって、住まいの快適さを損なう様々な問題が起こりますが、断熱ガラスは、熱が最も移動しやすい「窓」の断熱性能を高め、それらの問題の多くを解決します。
また、結露などを減少させてくれます。さらに遮熱や紫外線カット、防犯、防火などの機能を備えた高性能複層ガラスもあります。

耐熱ガラス
熱膨張率が小さく、急激に加熱や冷却をしても割れない、熱に強いガラスです。
お風呂場やキッチンなど、急激な温度変化のある場所に最適のガラスです。

すりガラス
透明なガラスの片面を金剛砂と金属ブラシで不透明に加工した板ガラスです。
視線をさえぎりながら、やわらかい光を均一に取り入れます。
ガラス表面に細かい傷をつけたガラスがすりガラスになります。

網入りガラス
網入りガラスとは、ガラスにワイヤーを封入したガラスです。
このワイヤーにより火災時のガラスの飛散を防止します。
防火設備用ガラスとして、延焼の恐れのある場所によく利用されています。